身内の方が亡くなられた後、悲しむ間もなく直面するのが「相続」の手続きです。
「相続の手続きを始めたいけれど、正直何から手を付けたらいいのか分からない…」
「期限に遅れて損をしたらどうしよう…」
そんな不安を抱えている方も多いのではないでしょうか?
相続手続きは、トータルで100種類以上あるとも言われますが、最初にやるべきことは大きく分けて3つだけです。
この記事では、迷わずスムーズに相続を進めるための「最初の第一歩」と、全体のスケジュールを分かりやすく解説します。
ステップ1:まずは「遺言書」があるか確認する
相続の手続きを始める上で、何よりも先に確認したいのが「遺言書があるかどうか」です。なぜなら、遺言書がある場合とない場合で、その後の手続きが大きく変わるからです。
- 遺言書がある場合:原則として、遺言書の内容通りに財産を分けます。
- 遺言書がない場合:相続人全員で話し合い(遺産分割協議)をして分けることになります。
遺言書を探す場所
- 自宅の金庫や引き出し、仏壇の周り
- 公証役場(「遺言検索システム」で検索可能)
- 法務局(自筆証書遺言書保管制度を利用している場合)
⚠️注意!
自宅で見つかった遺言書に「封印」がされている場合、絶対にその場で開封しないでください。 家庭裁判所で「検認(けんにん)」という手続きを行う必要があります。勝手に開けると過料(ペナルティ)が科されることがあります。
ステップ2:「亡くなった人の出生から死亡までの戸籍」を集める
遺言書の有無と並行して進めたいのが、「相続人が誰なのか」を確定させる作業です。
「家族のことは自分が一番よく知っているから、調べる必要はない」と思われるかもしれません。しかし、銀行や法務局での手続きでは、客観的な証拠として「亡くなった人の出生から死亡までの一連の戸籍謄本」の提出を必ず求められます。
なぜ「出生から」必要なの?
過去に離婚・再婚の経歴があったり、認知している子どもがいたりする場合、戸籍を遡ることで初めてその事実が判明するケースがあるためです。
- 集めるもの:亡くなった人の戸籍謄本、除籍謄本、改製原戸籍など
- 取得先:それぞれの本籍地がある市区町村役場(※現在は法務局の「法定相続情報証明制度」や、最寄りの役場での広域交付を利用すると便利です)
ステップ3:どんな財産がどれだけあるか「リスト」を作る
3つ目のステップは、相続する「財産(遺産)の調査」です。
プラスの財産だけでなく、マイナスの財産(借金など)も含めて、すべてを洗い出してリスト(財産目録)を作ります。
| 財産の種類 | 具体的な内容 | 調査方法(例) |
| プラスの財産 | 現金、預貯金、不動産(土地・建物)、有価証券、車など | 通帳の記帳、名寄帳の取得、残高証明書の請求 |
| マイナスの財産 | 借金、ローン、未払いの税金・医療費など | 督促状の確認、信用情報機関(JICCなど)への開示請求 |
ここでのポイントは、「マイナスの財産」も早めに把握することです。もし借金の方が多い場合は、相続が始まってから3ヶ月以内であれば「相続放棄」という選択ができるため、期限に間に合わせる必要があります。
押さえておきたい「相続の全体スケジュール」
最初の3ステップが一段落した後の、大まかな流れと期限も頭に入れておくと安心です。
- 【3ヶ月以内】 相続放棄・限定承認の期限
- 【4ヶ月以内】 亡くなった人の確定申告(準確定申告)
- 【10ヶ月以内】 遺産分割協議の完了 & 相続税の申告・納税
- 【期限なし(※)】 不動産の名義変更(相続登記)や預貯金の解約手続き
- ※2024年4月より、相続登記は「相続を知った日から3年以内」に義務化されました。
まとめ:迷ったら専門家に相談するのも一つの手です
相続の手続きは、「遺言書の確認」「戸籍の収集」「財産の調査」の3つから始まります。
これらはご自身で進めることも可能ですが、役所へ何度も足を運んだり、古い戸籍を読み解いたりと、想像以上に時間と労力がかかるものです。また、手続きに不備があると、後々のトラブルに発展してしまうこともあります。
「日中は忙しくて手続きをする時間がない」
「戸籍の集め方が複雑で分からない」
そんなときは、相続手続きの専門家である行政書士にお気軽にご相談ください。
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